燃料サーチャジの件 (文字通りの土産話ですいません的に)

7月1日からガソリンの値段も上がっているけれど、燃料サーチャジも
あげられています。
旅客機の燃料価格変動に伴う追加料金の事です。

6月末に海外旅行をしたこともあって、いろいろんな方から
「燃料サーチャジが上がる前に旅行してよかったねー♪」と言って
いただけるのですが、実は燃料サーチャージが掛からないチケットを
手配していたので関係は無かったのです。

何名かの方にその件を話してて同じことの繰り返しになってきたので
興味ある方のために話をまとめてみたいと思います。
特に新しい話でなく、あちこちの個人旅行手配サイトで同じような
紹介があると存じます。
当方記載に誤り等ありましたらご指摘いただければ幸いです。
ど素人なのでやさしく解説をおねがします。m(_ _)m



そもそも燃料サーチャジとは旅客機の燃料価格変動に伴う追加料金の事で、
旅客だけでなく、海外に荷物を送付する際にもこの追加料金は発生します。
原油価格の高騰のせいで、各航空運輸会社はサーチャージを上乗せ
しています。(*1)


まずはここで旅客航空券の種別を簡単に説明します。(*2)(*3)


1.通常運賃(ノーマルチケット)
  いわゆる標準小売価格にあたるチケットです。
  予約や変更がかなり自由で、OPENチケット利用が可能。
  ただし割引まったく無いのでとても高額に感じます(笑)


2.特別運賃(各種割引航空券。1→4の順に安価になっていきます)

2-1.IATA PEX
  A ADVAMCE (事前購入)の条件が付かない往復割引のことをPEXチケットと
  言い、そのPEX航空券の一種です。
  料金はフレックスフェア方式で決められていますが、路線・クラスごとに
  各航空会社の最も高い運賃の平均を算出し、その平均額に10%を乗じた額を
  次年度の国際航空運送協会(IATA)運賃とし、IATAが発行する全航空会社
  共通の航空券です。
  共通券なので行きと帰りをそれぞれ別の航空会社にすることもできます。
  旅行会社でしか購入できない格安航空券とは違い、各航空会社からも
  直接購入することができます。
  料金的には、ノーマルチケットよりは安いものの、PEX航空券の中では
  最も高額な部類になります。あんまり利用しません(笑)


2-2.ZONE PEX
  INSTANT PURCHASE EXCURSION FARES(即時購入回遊運賃)といい、
  航空会社各社で料金を決めている正規割引航空運賃のことです。
  予約の時点で往路・復路ともに日にちを決めなければならない
  FIXチケットに属します。
  料金体系、変更・取消し規定が明確で分かりやすいのが特徴です。

  JALANAのサイトから購入できる割引チケットがこれにあたるかな?
  普通にマイル積算されることが多いと思います。


2-3.A PEX
  ADVANCE PURCHASE EXCURSION FARES(事前購入回遊運賃)といい、
  FIXチケットに属します。
  特徴はZONE PEXチケットと似ていますが、制限がより厳しくなります。
  予約しなくてはならない制限が厳しくなります。
 (出発日のn日前までに航空券を予約しなくてはならない、というものです。
  nによっては割引率が異なるようです。)
  

2-4.IIT/GV2(いわゆる格安航空券)
  旅行会社がパッケージツアー用に航空会社から仕入れている航空券の
  バラ売りで、旅行会社経由などで手配ができます。
  OPENチケットとFIXチケットの両方があります。
  チケットに関する規則は均一ですが、売値や変更・取消料は旅行会社に
  よって大きく異なります。
  元はツアー用のお得チケットも多く、マイルがつかなかったり積算率が
  かなり悪いという欠点もあります。


だいたいはこんなものだと思います。


各航空会社は運行を定め申請してしまえば実際に乗客があろうと無かろうと
運行せざるを得ません。
だからできるだけ空席にしたくはないのです。


まずは早い時期にどーんと手配会社に大口まとめ売りをしてしまうのですが、
これが手配会社内で余ってしまうと超格安チケットに化けるわけですね。
あとはIATA保証付かどうか、各航空会社や手配会社経由で手配するか、
などでいかにしてぎりぎりまで捌こうかという話になります。


ぎりぎり搭乗前直前で購入するほう(*4)が、現状の航空運賃に近い料金が
課しやすいというのがわかると思いますが、現状の通常運賃の燃料費と
チケット手配時の通常運賃の燃料費の差額をサーチャージとして
課せられることになるのです。(*5)



じゃあ”燃料サーチャージが掛からないチケット”ってなんなの?
って話に戻ります。
たぶん普通でしたらZONE PEXかな、という回答が得られると思いますががが・・・


実は「無料航空券(マイレージで交換できるもの)」でした。



時期により交換マイル数の見直しはあるようですが、
こういう燃料高騰でサーチャージが掛かる時期には端から無料である
航空券は何も考えずに済むので楽ですよ♪


貯まったら使うという方法もありますが、いざというときに便利に
マイルを活用するというおいしい方法でした。
ご参考になれば幸いです。




(*1)航空運輸は会社が価格を決めるので追加料金などがあります。
ちなみにイカ漁船の一斉休業がニュースとなりましたが、魚介の類は
通常市場で価格が決められてしまうものですので、そこからコストを
引いたものが漁業関係者の収入となるものですから赤字覚悟で船を
出すかまったく漁に出ないという究極の選択となってしまうのです。
自ら価格を決められないのは非常にツライですね。

(*2)航空券にはシートクラス種別があります。
  ファースト(F)、エコノミー(Y)があります。
  その他中間としてビジネス(C)が指定されることもあります。
  たとえばY2とは制限付きエコノミー普通運賃のことです。
  Y1 普通エコノミーとの大きな違いは Y2では途中降機ができない
  ことです。

(*3)FIX(フィックス)、FIXOPEN(フィックスオープン)、OPEN(オープン)
チケットの違いは?

 こちら参照ください。●航空券に関する用語集
           http://www.sekai1.co.jp/sub1/yogo.html

(*4)リコンファームが必要な航空会社に関しては72時間前の確認や
  Eチケットに対応していない航空会社に関してはTSR発行や
  発券時間が必要となる場合があります。(最低3日以上?)
  いつまでに予約および発券の必要があるかなど事前調査のうえ
  空の旅を楽しんでくださいませ♪
  
(*5)燃料サーチャージの課金に関しては国際航空運送協会(IATA)が
  認めているもので、国土交通省の認可も下りています。

●JATA(日本旅行業協会)「燃油サーチャージについて」(2007年8月1日)
http://www.nta.co.jp/kaigai/surcharge/0708surcharge_guide.pdf
・四半期に一度の見直しで基本は四半期内は変わらない。
 (2008年7月1日〜9月30日は燃油サーチャージは基本同額)

・燃料サーチャージの支払いが発生したのを理由にツアーパックの
 キャンセルを行いたい場合は、国土交通省の通達によれば
 顧客側の私的な理由扱いとなり、キャンセル料金を支払う必要が
 あります。ご注意ください。
 (ツアー申し込みの約款にサーチャージの顧客側の支払い義務と
  キャンセル料についてわかりにくいように小さく書いてあります。)<参考>
●ルックJTB 燃油サーチャージ額一覧(PDF)
http://www.jtb.co.jp/lookjtb/news/charge.pdf

日本旅行 燃油サーチャージ額一覧
http://www.nta.co.jp/kaigai/surcharge/



最後に
下記の個人手配(FIT:Foreign Independent Travel)の
指南サイトを参考にさせていただきました。
ありがとうございます♪

●WAKETRAVEL
http://waketravel.sblo.jp/article/640402.html




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